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2022年01月12日(水)
第11章 スタッフ奮闘編「俺の責務を全うする!」1/4


最終章となる第11章では、塚口サンサン劇場のスタッフたちの活躍を取り上げたい。
こうして第10章まで書いてきたとおり、戸村さんにスポットライトが当たることが多いし、私も大半のお話は戸村さんから聞いてきたが、サンサン劇場の強みはそれだけではない。

「この10年間、いろいろなラッキーがありましたが」
と戸村さんは前置きしながら、こう言う。
「うちが一番運がいいのは、スタッフに恵まれた、ということです」

別の機会にはこうも言っていた。
「サンサン劇場の強みは“人”です」
「アベンジャーズやスーサイド・スクワッドと言ってもいいような、個性あるスタッフが集まっていて、いつも彼ら彼女らのおかげでなんとかやってこれています」
と。

たしかに、第7章「特別音響編」で紹介した、音響調整を行っている戸村さんの同僚は特別音響上映の要だし、それ以外にも映写や接客のスタッフはいる。彼ら・彼女らはそれぞれの分野で活躍しながら、個性を塚口サンサン劇場に生かしている。
戸村さんは、企画や番組編成、ツイッター、そして前説など、重要な部分を担ってはいるが、映画館はもちろん一人では運営できないし、戸村さんではできないこともたくさんある
他のスタッフの接客やサービス、映写、そして個性の発信があったからこそ、サンサン劇場はここまでの躍進を遂げたと言える。

まずは、ブログを書いているよら天子(てんこ)さんという女性。
2009年7月からずっとサンサン劇場のブログに登場しており、映画上映情報だけでなく、マサラ・イベント上映の告知や日々の雑感などを、ユーモアを交えながら楽しく紹介している。
第10章「おもてなし」編の冒頭で触れた、「トイレットペーパーに関する悲しいお知らせ」を書いたのもよら天子さんだ。

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現在は、毎週の上映作品の情報を、1週間分まとめて配信するのが定例となっている。
でももちろん、ただ機械的に情報を出すだけではなく、よら天子さんならではの目線を取り入れながら、楽しく愉快に紹介している。
さらに「街の映画館」として連携している近隣店舗を紹介することもある。

そうした働きのおかげで、サンサン劇場のブログは、少なくても数日に一回、多い時なら毎日のような更新頻度を維持しているのだ。
よら天子さんのユーモアたっぷりのブログを読むことを、楽しみにしているファンも少なくないと聞く。

さらにインスタグラムの発信も担当しており、戸村さんとは別の形で、塚口サンサン劇場のネット発信力の一翼を担っていると言ってもいい。

また、戸村さんが「前説パフォーマンス」をするときは、たまに「そのさらに前に簡単な案内をする」、いわば「前説の前説」をするときもあり、その時もユーモアたっぷりに会場を沸かせてくれる。
2019年末にサンサン劇場地下1階で開催されたトークイベント(私、森田も登壇した)では、『ボヘミアン・ラプソディ』の応援上映の前説や途中の盛り上げのためにちょくちょく席を外す戸村さんに代わり、トークイベントの代打を務め、お客さんを盛り上げた。

他にも、別のスタッフ(手芸部やダンボール班など)と協力しながら、展示物を作ったり、と八面六臂に活躍中だ。

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第8章「二刀流上映編」で取り上げた「35㎜実写漫画大全」を企画したのもよら天子さんである。
35ミリフィルムの映写機の常設が終わるタイミングで、名監督特集、俳優・スター特集に続いて実施された。
「フィルム上映の最後にやりたいことがある!」
そういう強い思いで企画された特集上映だったが、『女囚701号さそり』『ゴルゴ13 九竜の首』『蛇娘と白髪魔』『ゲンセンカン主人』など、「迷作、珍作、怪作」が大集結して話題になった。
その時、別の映画館の方から戸村さんに電話がかかってきて「いま『女囚701号さそり』を上映するなんて、やられました!」とわざわざ言われた、という伝説がある。

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そんなよら天子さんは、今の塚口サンサン劇場になくてはならないスタッフの一人だ。




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