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被災地での人と動物の関わり描く 『犬と猫と人間と2』関西で上映

東日本大震災を、動物と人間との関わりで見つめなおしたドキュメンタリー映画『犬と猫と人間と2 動物たちの大震災』が、第七藝術劇場、神戸アートビレッジセンター、京都みなみ会館で順次上映される。


『犬と猫と人間と2 動物たちの大震災』プロデューサーの飯田基晴さん(写真左)と宍戸大裕監督

人と動物との関わりという目線で、震災をもう一度振り返ろう。

『犬と猫と人間と2 動物たちの大震災』は、東日本大震災の被災地を巡ったドキュメンタリー映画。ペットである犬や猫、さらに牛などの家畜までをテーマに、人と動物との関わりや喪失感を描いた作品となっている。
監督は、宮城県出身の映像作家・宍戸大裕さん。殺処分される犬・猫にスポットライトをあてた前作『犬と猫と人間と』を監督した飯田基晴さんがプロデュースをつとめた。


(C)宍戸大裕

まだ若手の宍戸さんの監督作業について、「最初はもう少しこういう画を撮っておけばいいのに」と思ったこともあるという飯田さん。だがその一方で、飼い主たちの喪失感を丁寧に描けていることから、「それは宍戸監督との触れ合いによって自然と引き出されたことだと思います。監督と付き合いを続ける中で、心を開いてもらえたのかな」と話す。

地震による被害、津波による被害、原発の避難による被害。一つ一つで一本の映画が作れるほどのテーマを凝縮し、「動物」という軸でまとめ上げた本作について宍戸監督は「現場でいろんな場所に行って取材をしたんですが、何を伝えるべきなのかは分からなくなったこともありました」という。

また、ペットである犬・猫だけでなく、家畜の牛も扱ったことについて宍戸監督は「家畜の被害も聞いてはいたのですが、最初は別だと思っていました。でも撮影途中で『牛が大変なことになっているんです』という話を聞き、行ってみました。そこでは犬も猫も牛も一緒だと思いました。『これは牛のことも伝えなければ』と決意したんです」と話す。
飯田さんは前作の経験も踏まえて、人と動物の関係を考えてきたという。「動物には野生動物と飼育動物という種類がいますし、さらに飼育動物の中に愛玩動物、家畜などがいます。人間のサイクルに組み込まれている飼育動物は、人間はその生にとって責任を持たなければならないのではないでしょうか」と呼びかけている。


(C)宍戸大裕

『犬と猫と人間と2 動物たちの大震災』は第七藝術劇場で7月13日(土)から、神戸アートビレッジセンターで7月20日(土)から、京都みなみ会館で8月3日(土)から、それぞれ上映される。
震災を、動物と人との関わりというキーワードで切り取った本作。動物好き、ペット好きだけでなく、多くの人に観てもらいたい力作だ。

予告編

詳細情報
上映日程 第七藝術劇場
 7月13日(土)~

神戸アートビレッジセンター
 7月20日(土)~

京都みなみ会館
 8月3日(土)~

映画館 第七藝術劇場
大阪市淀川区十三本町1-7-27サンポードシティ6F、TEL 06-6302-2073)

神戸アートビレッジセンター
神戸市兵庫区新開地5-3-14、TEL 078-512-5500)

京都みなみ会館
京都市南区西九条東比永城町79、TEL 075-661-3993)

サイト 『犬と猫と人間と2 動物たちの大震災』公式サイト
http://inunekoningen2.com/
第七藝術劇場
http://www.nanagei.com/
神戸アートビレッジセンター
http://kavc.or.jp/
京都みなみ会館
http://kyoto-minamikaikan.jp/