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震災経て作られた短編42本 姫路のシネマ窟で上映

姫路で定期的に開催される自主映画上映会「シネマ窟」が9回目を迎える。今回は、東日本大震災直後に仙台短編映画祭で制作された42本の短編プロジェクト「明日」を上映する。

姫路で2カ月に1回催される自主映画の祭典。今回のテーマは、東日本大震災。

「シネマ窟」は、姫路シネマクラブが2011年からスタートさせた上映イベント。商業映画でなく自主制作作品から良質なものを選んで鑑賞する催しで、2カ月に1回のペースで開催され好評を博している。
第9回目となる今回は、仙台短篇映画祭にスポットライトを当てた催しとなる。

東日本大震災で今後の継続が危ぶまれた仙台短編映画祭。だがその1カ月後には開催決定の報が流れ、多くの映画ファンに希望を与えたという。その時合わせて発表されたのが、映画制作プロジェクト作品「明日」。これは、同映画祭にゆかりのある監督たちに呼びかけ、自主制作の作品を作ってもらおうというもの。各作品の長さは、3月11日に合わせて3分11秒。今泉力哉、入江悠、河瀨直美、篠原哲雄、鈴木太一、タカハタ秀太、田中要次、内藤瑛亮、真利子哲也、山下敦弘といった多くの監督が参加し、集められた42本が同祭で上映された。

今回のシネマ窟では、この42本のプロジェクト「明日」を一挙上映する。作品を観るまでは、震災や原発に関するメッセージが込められた作品が集まっているのだろうと思っていた、と話す同イベント実行者の竹中さん。だが、それ以外にも予想以上に幅のある作品が次々と上映され、驚いたという。
「しかし間違いないのは、この作品たちはそれぞれの監督が、震災の直後に企画、制作されたものだ、ということです。震災からもうすぐ2年。あの3月11日を機にあふれた、言葉にならない何かを、今一度感じていただければと思います」と話している。

この「明日」は、「映画を含めて、表現すること、その表現を受け取ることは、人間の営みであり業であるということ」を強烈に実感出来る作品、と話す竹中さん。その監督たちの生きざまを、ぜひ目撃してほしい。
シネマ窟第9回は、3月2日(土)、姫路の納屋工房で開催。

■開催日程
3月2日(土)
19時開始

■料金
一般1,000円、シネマクラブ会員800円(ともに1ドリンク付き)

■会場
納屋工房
(姫路市本町68番地大手前第一ビル4F、TEL 079-263-7878)

■サイト
シネマ窟
http://www5.ocn.ne.jp/~himecin2/CINEMA-KUTSU/index.html
シネマ窟Vol.9 311仙台短篇映画祭映画制作プロジェクト作品『明日』
http://www5.ocn.ne.jp/~himecin2/CINEMA-KUTSU/profile1.html
映画祭の優秀作が激突? 姫路で恒例「シネマ窟」 【キネプレニュース】
http://www.cinepre.biz/?p=3237