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2021年08月05日(木)
戦車から100tハンマー、櫓まで全部「中の人」の手作り―塚口ダンボール班の制作秘話に迫る[前編]

兵庫県の塚口サンサン劇場で、上映企画にあわせてダンボールで展示物を造形する、通称「ダンボール班」の仕事ぶりが話題になっている。

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7/23から展示されていた『ガールズ&パンツァー』戦車

過去に『劇場版シティーハンター 新宿プライベート・アイズ』では100tハンマー、『バトルシップ』では巨大砲弾、「花火大会」ではやぐら、『ボヘミアン・ラプソディ』ではギターやドラムセット、『プロメア』ではまとい、そして「ガールズ&パンツァー」シリーズでは戦車と、様々な造形物をダンボールで制作してきた。

その仕事ぶりは、塚口サンサン劇場ファンの中でも話題に上ることが多い。よく造形物が展示される地下1階のスペースは、写真を撮るファンであふれることもあり、同劇場の人気に一役買っていると言っても過言ではない。

今回はそのダンボール班の柱となる、同館の國貞さんに、その制作秘話を伺った。

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「塚口ダンボール班」こと國貞さん

――こういった展示物を制作し始めたのはいつ頃からですか?

「最初は小物からで、『マジック・マイクXXL』上映の時にニセ札デザインのものを作ったり、『パシフィック・リム』の時にメガホン作ったり、という感じでした。2015年ですね」

――それがいつの間にか、戦車を作るように。

「2016年2月の『ガールズ&パンツァー』あたりから、巨大になりました(笑)。戸村さん(同館の責任者)とも話しているんですが『大きければ大きいほど面白い』『大きいだけで笑える』という精神があるので(笑)、大きなものが増えていきました」

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過去に制作した、シティーハンターの「100tハンマー」

――じゃあ、最初に制作に入る流れを教えてください。

「まず、戸村さんから指示があるんです。うちでの上映が決定して、それを受けて具体的に考え始めるんですが、まず準備に1か月ぐらい、制作に1か月ぐらいかけます」

――戸村さんからの指示は、どんな感じですか?

「ご本人いわく『ちゃちゃって描いたラクガキ(笑)』を渡されて、ふわって感じでスタートします。私が具体的にイメージをふくらませて、『じゃあこれぐらいの大きさにしよう』『こんな見た目にしよう』『細部はこう作りこもう』と考えて、ダンボールも集め始めます」

――材料は、どのダンボールを使うんですか?

「例えば劇場に届けられる映画の宣伝物を包んでいたものとかを、捨てずにとっておいて、活用しています。ほかのスタッフにも『いい感じのダンボールあったら取っておいて』と言って。『いい感じのダンボール』というのがなかなか伝わりづらいんですが(笑)」

――外から買ってくることもあるんですか?

「買ったことはないですね。戸村さんも『ダンボールは買うものじゃない、集めてくるものだ』って(笑)。買うとズルした気になるんだと思います(笑)」

――ダンボールを集めながら、まず脳内での制作をスタートすると。

「まず最初の1カ月は資料集めですね。映画の作品やその背景を調べたり、ファンの方がどういうところに注目するかを考えたり。戸村さんからも『こういうのが盛り上がるんじゃない』ってアドバイスもらうこともあります」

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同時展示する小さいダンボール戦車も、作りは精密

(中編はこちら

詳細情報
■映画館
塚口サンサン劇場
尼崎市南塚口町2-1-1、TEL 06-6429-3581

■サイト
塚口サンサン劇場



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