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京都の立誠シネマが7月末で終了、ラスト興行月間で豪華ラインナップを予定 出町柳で新映画拠点開設目指す

京都・河原町で2013年に開設された立誠シネマが、2017年7月末で運営を終了。7月はラスト月間として多数の作品をラインナップする。8月以降は出町柳に移転し、映画館・本屋・飲食店融合の新拠点開設を目指し、クラウドファンディングを実施。

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立誠シネマプロジェクトは、2013年4月27日にスタートした、特設シアターを含む映画拠点。映画の原型である「シネマトグラフ」の日本初となる試写実験がこの地で行われたことにちなんだもので、京都の映画製作・配給会社シマフィルムと、東京で映像制作・配給・ワークショップ事業を手がける映画24区、そして京都市が共同運営の形でスタートさせた。
事業の柱として、「シネマカレッジ京都」を運営。京都から映画人を発掘して育成すべく各コースを設置し、さらにその一環として特設シアターを開設。
特設シアターは、1年間の運用を経て、2014年4月にリニューアルを実施。継続的な運用を見込み、シアター内の改装などが行われた。
普段は、単館系映画作品を中心に、多数の映画を上映。多くの映画ファンから愛されている。

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今回同劇場は、2017年7月30日(日)をもって運営を終了。元・立誠小学校の跡地活用をめぐり、「文化的拠点を柱に,にぎわいとコミュニティの再生」を目指した学校跡地活用を進めるための「元立誠小学校跡地活用に係る契約候補事業者選定委員会」が2016年9月に設置され、事業者の選定が進められていた。その結果、現状の立誠シネマプロジェクトの終了が決定した。
以降は、不動産の所有・賃貸・売買ならびに仲介業務を行うヒューリック株式会社が契約事業者に。今後、京都市・地域住民と事前協議会を設置し、協議を行い、2020年の建物竣工を目指すという。

立誠シネマの担当者は「多くの市民の皆さまや、他府県から訪れてくださった方々に支えられてここまで参りました。上映した数々の映画作品、お越しいただいた数々のゲストの皆さま、すべて忘れえぬ体験の記憶となっております。ただただ、厚く御礼申し上げます。本当に、ありがとうございました。」と発表。
7月を「立誠シネマ・ラスト興行月間」とし、「この空間、このスクリーンで最後に皆さんと共有したい作品を上映します」と話す。現在は『この世界の片隅に』『この空の花 長岡花火物語』『チリの闘い』『ストップ・メイキング・センス』の上映が決定している。

さらに今後の展開も発表。2017年8月末をめどに、京都・出町柳駅近くの出町桝形商店街内に、仮称「出町座」としての新拠点開設を目指す。
地下一階と二階を55席と50席のシアターにし、一階は飲食店・書店・ロビーを、三階はフリースペースとシネマカレッジ京都のスクール部分として運用する予定。
この「出町座」スタートに伴い、クラウドファンディングをスタート。
「この場所を、今後10年、20年と続いていくような文化発信地に育てていくための仲間を募集します」とのことで、300万円を目標金額に、資金提供を募っている。

立誠シネマの運営は、7月30日(日)まで。「出町座」(仮)は8月末運用開始予定。

詳細情報
■映画館
立誠シネマプロジェクト
京都市中京区備前島町310-2、TEL 080-3770-0818(受付、開館時間のみ対応)、075-201-5167(事務所))

■サイト
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