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カンヌで河瀨直美さんら会見 奄美の自然描く『2つ目の窓』出品

第67回カンヌ国際映画祭に出品された河瀨直美さんの最新作『2つ目の窓』の記者会見が現地で行われ、河瀨監督や村上虹郎さん、吉永淳さんら出演者が会見を行った。


会見に登場した河瀨直美さん(右から3人目)(c) Kazuko Wakayama

河瀨直美さんは、奈良を拠点に活動する映画監督。カンヌ国際映画祭とも縁が深く、『萌の朱雀』(1997年)で同祭カメラ・ドールに、『殯の森』(2007年)でグランプリに輝いたほか、2009年には「金の馬車賞」を受賞。2013年にはコンペティション部門の審査員をつとめていた。
最新作となった『2つ目の窓』は、壮大な自然をもつ奄美大島が舞台。16歳の少年少女の恋と成長を通じて、人間の愛や無常を描いたヒューマンドラマに仕上がっている。今回のカンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品され、期待が高まっていた。

2つ目の窓
『2つ目の窓』(C)2014“FUTATSUME NO MADO”JFP, CDC, ARTE FC, LM.

今回行われた会見には、河瀨監督と、出演者の村上虹郎さん、吉永淳さん、松田美由紀さん、村上淳さんが登場。それぞれが同作にかける思いを語った。
「この組の、賞にかける思いは世界一だと思ってます」と話す河瀨監督。「この映画で自分たちの欲望を満たすのではなく、大切なものを伝えたい。記録と言うよりも、自分自身の歩みが嘘でなかったという証になればいいと思ってます」と語った。

自然の美を描こうとしていることについては、「日本は3年前に大災害を経験し、現在も故郷に戻れない人がたくさんいます。そういった自然の脅威にさらされながらも故郷にこだわるのはなぜなのか、ということを知りたかった」と振り返った。

カンヌ会見1
(c) Kazuko Wakayama
カンヌ会見2
(c) Kazuko Wakayama

カンヌ国際映画祭は現在開催中。5月24日(土)に行われる受賞式で、受賞結果が発表される。

また『2つ目の窓』は、7月26日(土)に日本公開を予定している。

詳細情報
サイト 『2つ目の窓』公式サイト
http://www.futatsume-no-mado.com/
奈良で“カンヌコンビ”対談 是枝・河瀨両監督が登壇[レポート]
http://www.cinepre.biz/archives/6902