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大人気絵本が描く「命」 『100万回生きたねこ』関西上映

人気絵本「100万回生きたねこ」と、その作者・佐野洋子さんの生きざまに迫った作品『ドキュメンタリー映画 100万回生きたねこ』(91分、2012年)が、関西で上映される。梅田ガーデンシネマで1月5日(土)から。神戸、京都は2・3月に公開予定。


『ドキュメンタリー映画 100万回生きたねこ』監督の小谷忠典さん

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人気絵本とその作家が描く「生と死」に密着した話題の映画が、いよいよ関西にやってくる。

「100万回生きたねこ」は、大人気の絵本。好きでもない飼い主に飼われ、100万回死んで100万回生き返ったトラネコが、好きな白い猫と出会うことで生や愛について考える、という作品で、1977年の出版以降、多くの人に愛読されている。作者は、2010年に亡くなった佐野洋子さん。


(c)ノンデライコ/contrail/東風

今作『ドキュメンタリー映画 100万回生きたねこ』は、ガン宣告を受けた晩年の佐野さんに密着。「顔を映さない」という条件のもと、日々の雑談から生死観についての話まで、佐野さんの言葉が収録されている。
また、さまざまな年代の女性に、この絵本を読んでもらい、どう感じたか、自分自身のどういうところに共感を覚えたかを取材している。
監督は、小谷忠典さん。「顔を映さない、というのは普通だったら悪条件だが、逆に『じゃあ何ができるか』を考えました」と話す。その結果として、女性たちに本を読んでもらうという手法を採用。「どの世代の人にも、佐野さんの一部分が見え隠れして、絵本について語ることでその要素がどんどん浮き出てくる。生きづらさを抱えている人たちの気持ちを、佐野さんが代弁してくれる。それがこの絵本や佐野さんのすごいところだと思いました」と振り返った。


(c)ノンデライコ/contrail/東風

幼少期に絵本の「100万回生きたねこ」を読んで、「死ぬってことが世の中にあるんだ」と驚いたという小谷監督。「佐野さんが亡くなったときも、最初は受け入れることができませんでした」と振り返る。「映画を製作しながら、それをどんどん実感していったという感じだった」という。
小谷監督が印象的だったと話すのは、最初に佐野さんに取材を申し込んだときのエピソードだ。ずばりと「あなたは私が死ぬことについてどう思っているの」と言われ、即答できなかったという。撮影途中で佐野さんが亡くなったため、本人に回答することはできなかったが、「この作品が答えになれば」という思いで完成させた。
そんな佐野さんと小谷監督との交流にも注目しながら、佐野さんの「生と死」に対する感覚や洞察、そして魅力を目撃してほしい。

『ドキュメンタリー映画 100万回生きたねこ』は、1月5日(土)から梅田ガーデンシネマで上映。神戸アートビレッジセンターでは2月9日(土)から、京都シネマでは3月上映予定。

■予告編

■上映日程
梅田ガーデンシネマ 1月5日(土)~
神戸アートビレッジセンター 2月9日(土)~
京都シネマ 3月予定

■映画館
梅田ガーデンシネマ
(大阪市北区大淀中1-1-88 梅田スカイビルタワーイースト4F、TEL 06-6440-5977)

神戸アートビレッジセンター
(神戸市兵庫区新開地5-3-14、TEL 078-512-5500)

京都シネマ
(京都市下京区烏丸通四条下る西側COCON烏丸3F、TEL 075-353-4723)

■サイト
『ドキュメンタリー映画 100万回生きたねこ』公式サイト
http://www.100neko.jp/
梅田ガーデンシネマ
http://www.kadokawa-gardencinema.jp/umeda/
神戸アートビレッジセンター
http://kavc.or.jp/
京都シネマ
http://www.kyotocinema.jp/