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フィルムとの両輪に 塚口サンサン劇場がデジタル導入

35ミリフィルムでの上映を続けてきた尼崎の塚口サンサン劇場が、2月23日(土)よりデジタル映写機を導入することを発表した。35ミリとの併用で新作の迅速な展開と、上映作品のさらなる多様化を目指す。

塚口サンサン劇場が、デジタル化問題に対し、大きな決断を発表した。


塚口サンサン劇場は、尼崎市の阪急塚口駅前にある映画館。1953年にオープンし、阪急塚口駅前の再開発に伴って現在の位置に移転。今年で開設60年を迎えている老舗の映画館として、地域の住民に愛されている。
2011年からは、大手配給作品以外の単館系映画の上映をスタート。ミニシアター業務に参入し、映画ファンにも注目される存在になってきたという。

同劇場は今まで35ミリフィルムでの上映を行ってきた。だが大手作品のデジタル上映対応が進んだため、デジタルへの転換を決断。シアター2、3、4の3スクリーンにデジタル映写機を導入し、新作映画をデジタルで上映していくシステムを整える。
ただ、「35ミリフィルムをやめるわけではない」と話す同館担当者。3スクリーンはデジタル・フィルム両方対応可能とし、シアター1については従来通りフィルム上映を行うという。


今回の方針について担当者は「デジタル化により、これまで以上に早く新作映画をお届けすることができるほか、今まで上映したくてもできなかった作品の上映も可能になります」と話す。「当館から35ミリフィルムの火が消えるわけではなく、新旧洋邦問わず多彩な作品ラインナップを上映していく」とも。

「素晴らしい映画を、1本でも多く、1日でも早く、1人でも多くの方に見ていただきたい」それがデジタル化に踏み切った最大の理由だと語る担当者。「とにかく、素晴らしい映画をお届けしたい。最新作をデジタル素材でより早く。そして、過去の名作は35ミリフィルムで堪能していただきたい」とデジタル化による多彩な展開に意欲を見せている。

塚口サンサン劇場のデジタル映写機導入は2月23日(土)から。2月9日(土)~22日(金)までは導入スクリーンごとに工事が行われるため、作品の上映スクリーンが変動する可能性がある。

■映画館
塚口サンサン劇場
(兵庫県尼崎市南塚口町2-1-1-103、TEL 06-6429-3581)

■サイト
塚口サンサン劇場
http://www.sunsun.info/
デジタル上映のご案内(同館ブログ内)
http://ameblo.jp/t-sunsun/entry-11456594928.html
[ミニシアターの中の人 番外編]塚口サンサン劇場・戸村さん
http://www.cinepre.biz/?p=3843