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米軍基地問題を描いたドキュメンタリーが大阪・七芸に

アメリカ軍の基地問題をあつかったドキュメンタリー映画『誰も知らない基地のこと』(74分)が、十三の第七藝術劇場で7月7日から上映される。


(c)Effendemfilm and Takae Films

『誰も知らない基地のこと』は、2007年にイタリアで起こったアメリカ軍基地拡大への反対運動がきっかけで製作された、イタリアの若手監督2人の手によるドキュメンタリー。主な取材地は、イタリアのビチェンツァ、インド洋のディエゴ・ガルシア、そして沖縄の普天間基地。基地だけでなく、周辺の住民についてのインタビューや専門家への取材を重ね、アメリカ軍とアメリカの軍産複合体の話などを描いている。

関西で映画や小説などイタリア文化の普及活動を行う「大阪ドーナッツクラブ」の野村さんが、本作の上映のバックアップを行ったことについて、キネプレの取材に応じてくれた。
野村さんは最初見たとき、ドーナッツクラブで公開を手伝うだけではなく、もっと広く大々的に見てもらうべき作品だなと直感した、と話す。作品については「こういう政治的な題材を扱っている割に、あくまで冷静に見つめているんだなという印象。まず、こんなに世界中に米軍の基地があるんだ、という事実を知らされてびっくりしました」と。「そういう事実や現状を知ることができる映画だし、だからこそ、多くの人に見てもらいたい映画だと思います」と見どころについて語った。


(c)Effendemfilm and Takae Films

作品の途中では、アメリカ軍のディエゴ・ガルシア基地の中身の様子が案内される場面も。映画館や遊技場などリゾートスポットのような一面も紹介されている。野村さんは「基地の中にアメリカ文化を丸ごと持ち込んで、兵士たちにその中での暮らしを満足させるシステム。普通の兵士にはそれ以外の、背後にあるアメリカの事情は伝えられていないんだなと感じました」と感想を話してくれた。
「アメリカの軍と国自体の都合に世界が振り回されている印象。政治ではなく経済の問題になっている。そういった新たな側面を発見してもらえれば」とも。


本作の日本上映でのバックアップを手がけた「大阪ドーナッツクラブ」代表の野村さん

『誰も知らない基地のこと』は大阪・十三の第七藝術劇場で7/7日(土)から上映開始。

■上映日時
7月7日(土)~

■会場
第七藝術劇場
(大阪市淀川区十三本町1-7-27サンポードシティ6階、TEL 06-6302-2073)

■サイト
『誰も知らない基地のこと』公式サイト
http://kichimondai.com/
第七藝術劇場
http://www.nanagei.com/
大阪ドーナッツクラブ
http://www.doughnutsclub.com/