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大阪庶民の暮らしを活写した文学者 九条で織田作之助特集上映

大阪の庶民の暮らしに寄り添った作品を発表しつづけた文学者、織田作之助。彼の生誕100周年を記念し、大阪・九条のシネ・ヌーヴォで特集上映「織田作之助と仲間たち」が実施されている。

オダサク特集

大阪が生んだオダサクの世界を堪能しよう。

織田作之助は、1913年に大阪で生まれた文学者。大阪の庶民の暮らしを根幹に据えた作品を発表しつづけたことで知られ、今でも多くの大阪人に愛されている。代表作は「夫婦善哉」「青春の逆説」「土曜夫人」など。太宰治、坂口安吾らとも親交があり、中央や権威に反旗を翻す姿からともに新戯作派、無頼派と呼ばれた。愛称は「オダサク」。1947年、33歳の若さで死去。

今回は、シネ・ヌーヴォが、オダサク生誕100周年を記念した特集上映を企画。森繁久弥と淡島千景が夫婦を見事に演じた『夫婦善哉』(1955年)をはじめとして、上映可能なオダサク原作の全作品を上映する。

夫婦善哉
『夫婦善哉』

また合わせて、藤沢桓夫、長沖一、秋田実、織田昭子、太宰治、坂口安吾、林芙美子といった、彼の友人だった作家たちの小説映画化作品が集結。そして親交のあった映画監督・川島雄三や、その弟子今村昌平の作品、さらにはオダサクに多大な影響を与えたスタンダール、ドストエフスキー原作の映画作品まで、計36本を一挙上映する。

しとやかな獣
川島雄三監督作『しとやかな獣』
経営学入門より ネオン太平
今村昌平監督作『”経営学入門”より ネオン太平記』

大阪にこだわり、大阪を愛し、大阪を描き続けたオダサク。
シネ・ヌーヴォの担当者は「オダサクが愛した浪花の街と、そこに生きるバイタリティあふれる人々の姿を見つめる絶好の機会であると思います」と呼びかけている。
今なお大阪の人たちの心に残る彼の作品と、彼と友誼をかわした人たちの世界を、この機会にぜひ味わおう。

「生誕百年記念 織田作之助と仲間たち」は、大阪・九条のシネ・ヌーヴォで現在開催中。8月30日(金)まで。

詳細情報
開催日程 7月20日(土)~8月30日(金)
料金 ・前売
 1回券1,200円、5回券5,000円、期間中フリーパス20,000円(限定20枚)
・当日
 一般1,400円、学生1,200円、シニア・会員1,000円、高校生以下800円
 当日5回券6,000円、シニア・会員5回券4,500円
映画館 シネ・ヌーヴォ
大阪市西区九条1-20-24、TEL 06-6582-1416)
サイト 「生誕百年記念 織田作之助と仲間たち」
http://www.cinenouveau.com/sakuhin/oda/oda.html
シネ・ヌーヴォ
http://www.cinenouveau.com/