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お好み焼きを絶賛!『ハーブ&ドロシー』のドロシー来日

3月31日(日)、ニューヨークから来日したドロシー・ヴォーゲルさんが、『ハーブ&ドロシー ふたりからの贈りもの』の上映開始に合わせて舞台あいさつを行った。


梅田ガーデンシネマで観客の前に姿を現したドロシーさん

『ハーブ&ドロシー ふたりからの贈りもの』(2013年、87分)は、前作『ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人』(2008年、87分)の続編。
ニューヨーク在住のアートコレクター夫妻である元郵便局員ハーブと、図書館司書のドロシーを描いたドキュメンタリー映画だ。
自費でアート作品を買い集め、自分たちのマンションに収蔵していた彼らの様子を切り取った前作に続き、今回は彼らのコレクションが全米50の美術館に50点ずつ、計2,500点を贈られるプロジェクトに対して取材を敢行。夫婦のアート作品にかける情熱や、アメリカそれぞれの地域でのアートに対する取り組み方が描かれている。
また作品の制作費や上映費用などを、クラウドファンディングで募集。多くの支援が集まったことでも話題を呼んだ。

夫のハーブさんはすでに亡くなっていたため、今回は日本での公開に合わせて妻のドロシーさんが来日。監督の佐々木芽生さんとともに、公開された劇場で精力的に舞台あいさつを行った。
関西では、なんばパークスシネマと梅田ガーデンシネマに登場。高齢のため車いすでの登場となったが、元気に手を振る姿に観客から大きな拍手が贈られた。


観客に礼を述べる佐々木監督(写真右)

佐々木監督が「この中には、支援してくださった方もたくさんいると思います。皆さんのおかげでこうして作品が完成することができました。タイトルは『ふたりからの贈りもの』になっていますが、私にとっては皆さんからの贈り物でもあります。本当にありがとうございました」と深々と頭を下げた。
ドロシーさんは、通訳を交えながら、観客にあいさつ。佐々木監督同じく、「贈り物をありがとう」と話し、感謝の意を表した。


ハーブとの思い出について話すドロシー(写真中央)

その後は、観客との質疑応答を交えながら、同作やハーブとドロシーの2人のアート感覚についてなど、トークが進んだ。
ドロシーさんが佐々木監督を家族のように思っていることや、来日して佐々木監督の故郷・札幌に行き、両親に会ったことなどにも触れられ、多くの観客が2人の話に聞き入った。

また、佐々木監督が「日本に来て、まずは吉野家の牛丼が気に入ったようです。あと大阪で食べたお好み焼きにもはまっていました」と紹介。ドロシーさんが「お好み焼きがすごく美味しかった。皆さんもぜひ食べてみてね」と紹介し、会場は大きな笑いに包まれた。


満場の観客から惜しみない拍手が贈られた

『ハーブ&ドロシー ふたりからの贈りもの』は梅田ガーデンシネマとなんばパークスシネマで現在上映中。4月13日(土)からは神戸アートビレッジセンターでも上映開始。京都シネマは近日公開予定。

■サイト
『ハーブ&ドロシー ふたりからの贈りもの』公式サイト
http://www.herbanddorothy.com/jp/
アート収集家夫妻の情熱描く 『ハーブ&ドロシー』続編【キネプレニュース】
http://www.cinepre.biz/?p=4941