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魅惑の映像作品を堪能 神戸でホセ・ルイス・ゲリン特集

『シルビアのいる街で』などを手がけたスペインの実験映画の雄、ホセ・ルイス・ゲリン監督の特集上映が、神戸アートビレッジセンターで催される。


ホセ・ルイス・ゲリン監督

巨匠ビクトル・エリセが認めた気鋭の作家の作品が、神戸で上映される。

ホセ・ルイス・ゲリンさんは、スペインの映画監督。記録映画の手法を用いた実験的映画作品で知られている。同じくスペインのの有名監督ビクトル・エリセ(『ミツバチのささやき』『マルメロの陽光』など)に「今のスペインでもっともすぐれた映像作家」と評されたほか、ヴェネチア国際映画祭や東京国際映画祭などに出品された『シルビアのいる街で』(2007年、86分)などで話題となった。


『ベルタのモチーフ』

ホセ・ルイス・ゲリン監督の作品の特徴は、時空を越えた映像のコラージュや綿密な音響設計など。映像を芸術の手段として扱うことで、新しい境地を開拓している。
もともとは、日本の小津安二郎作品に大きな影響を受けた、と話すゲリン監督。モノクロ作品を多く発表しているのは、「『生まれてはみたけれど』『東京物語』『雨月物語』、チャップリン、ジョン・フォード・・・親しんだ映画がモノクロ作品が多く、どうしてもそこに回帰していく」からだと話す。


『シルビアのいる街の写真』

上映されるのは『ベルタのモチーフ』(1983年、118分)、『イニスフリー』(1990年、108分)、『影の列車』(1997年、82分)、『工事中』(2001年、133分)、『シルビアのいる街の写真』(2007年、67分)、『シルビアのいる街で』(2007年、86分)『ゲスト』(2010年、133分)、『メカス×ゲリン 往復書簡』(2011年、99分)の8作品。
また、『メカス×ゲリン 往復書簡』の関連作品として、アメリカ実験映画の巨匠ジョナス・メカス監督の作品『リトアニアヘの旅の追憶』(1972年、87分)、『ロスト ロスト ロスト』(1976年、176分)をあわせて上映する。


『イニスフリー』

「ホセ・ルイス・ゲリン映画祭」は神戸アートビレッジセンターで開催。期間は3月16日(土)~22日(金)。
スペインから生み出された映画の新たな可能性に注目しながら、その映像美を堪能したい。

■上映日程
3月16日(土)~22日(金)

■料金
一般1,500円、学生1,300円、シニア1,000円
3作品券3,600円

■映画館
神戸アートビレッジセンター
(神戸市兵庫区新開地5-3-14、TEL 078-512-5500)

■サイト
「ホセ・ルイス・ゲリン映画祭」公式サイト
http://www.eiganokuni.com/jlg/
神戸アートビレッジセンター
http://kavc.or.jp/
“スペインで最も優れた作家”ホセ・ルイス・ゲリン映画祭【キネプレニュース】
http://www.cinepre.biz/?p=2011