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京都みなみ会館に、若手たちの映画が集結

京都みなみ会館、という映画館で一つの催しが始まっています。
この映画館が、“おもしろい”と思った映画を、製作規模とわず上映していく企画、「Mögen Sie Kino? 映画は好きですか?」です。
期間中、レイトショーの時間帯に上映されています。


今回はその第一回目。
セレクトされている映画が、すごくフレッシュです。
上映されるのは京都の若手映画作家の作品。

以下、ちょっとご紹介しますね。

■日程
5月5日(土)~5月11日(金)

■詳細
5/5(土) 21:25~『YESTERDAY ONCE MORE』
※監督舞台あいさつ

5/6(日) 21:25~『へばの』

5/7(月) 21:10~ 京都新世代!①(『笑う魚』『切なき恋は待ちたれど』)
※月世界旅行社×映像家族yuccaゲスト・トーク

5/8(火) 21:10~ 京都新世代!②(『恋するクソ野郎』『ラブホテル』)
※監督2人と西尾孔志さん(京都造形芸術大学講師)ゲスト・トーク

5/9(水) 21:10~『赤い束縛』(同時上映『包む』)
※監督舞台あいさつ

5/10(木) 21:10~『へばの』

5/11(金)  21:10~ 京都プレミア上映『ひかりのおと』
「ひかりのおと」についてはこちら

■会場
京都みなみ会館
(京都市南区西九条東比永城町79、TEL 075-661-3993)

■料金
当日一般1,300円、学生・会員1,000円。

■サイト
・京都みなみ会館
http://kyoto-minamikaikan.jp/
「Mögen Sie Kino? 映画は好きですか?」
http://kyoto-minamikaikan.jp/archives/3210


作品名 『YESTERDAY ONCE MORE』
監督 松野泉
あらすじ 父の死の報せを機に血の繋がらぬ兄妹は再会する。ダム建設の影響で廃村となっ た村。一件の家。そこに何者かに呼び寄せられたかのように、妹の不倫相手、その子供などがやってくる。それぞれの思惑が重なり、物語は奇妙に歪み始め・・・。ドヴォルザーク『ユーモレスク』のメロディに乗せて、ホラー映画の『新世界』が今幕を開ける。

この作品は、大阪の自主映画の登竜門の一つ、「シネアスト・オーガニゼーション・大阪エキシビション」(通称CO2)の第3回での助成作品です。


作品名 『へばの』
監督 木村文洋
あらすじ 青森県の六ケ所村に父親と二人で住む紀美は、核燃料再処理工場で働く治との結婚を間近に控えている。父親は、この工場創設から関わっていた。子供を持ち、幸せな結婚生活を夢見ていた紀美だが、治が作業中に被曝してしまう。子供に影響が出る事を怖れた父・大樹は二人の結婚を反対するが、紀美はそれでも治との結婚を望む。しかし治は突然姿を消す。三年後、治が地元に戻ってきたという噂を聞き、紀美は彼に会いに行くが…。

木村文洋さんは、京都国際学生映画祭の運営に携わるなどの経験を経て、この「へばの」を制作。カイロ国際映画祭デジタルコンペ部門でシルバー・アワードを受賞するなどしています。


作品名 『切なき恋は待ちたれど』
監督 金子智明
あらすじ 世の中にはトマトが嫌いな人間がいったい何人いるんだろう? そんな事を考えながら毎日を平和に過ごす千瀬(南凪紗)は隣に住むトマト嫌いの幼なじみ明(北井魁)に思いを寄せるがもう1年も目が合ってない。千瀬には誰にも言えない秘密があり、明にも誰にも言えない秘密がある。どうやらこの街は思っていたほどきれいな街ではないようだ。

金子智明さんは、京都精華大学デザイン学部卒業。京都で活動するユニット「映像家族yucca」のメンバーです。


作品名 『笑う魚』
監督 都原亜実
あらすじ ある寂れた漁村に父親と二人で暮らしているゆみ子(17)。
ゆみ子は淡々と繰り返される日常に、心のどこかで違う世界を求めていた。
そんな気持ちから、一人海の向こう側を見つめるゆみ子。
そんなゆみ子の前に、ある日中野と名乗る男が現れる。
初めて触れる外の世界の人間。ゆみ子は次第に中野に惹かれていく。

都原亜実さんは、京都造形芸術大学芸術学部映画学科の有志が立ち上げたチーム「月世界旅行社」のメンバー。全国での巡業上映というスタイルで、自主映画界で話題になりました。


作品名 『ラブホテル』
監督 坂井圭絵
あらすじ 「家の近所に変なラブホテルがある…」望美と彰は血のつながらない年頃の義姉弟。彼らはなかなか家に帰って来ないおじさんのマンションでなかよく暮らしている。しかし近頃どうも望美は彰が気になって仕方ない。

坂井圭絵さんは、京都造形芸術大学映画学科の3回生です。


作品名 『恋するクソ野郎』
監督 谷口恒平
あらすじ 大学生の谷口恒平は、片思い中の女の子・吉田はるなを主演に映画を撮ろうとする。撮影を進めるうち、2人の関係は徐々に変化していく。純愛と下心が渦巻く最低恋愛ドキュメント!

谷口恒平さんは、立命館大学映像学部の学生です。


作品名 『赤い束縛』
監督 唐津正樹
あらすじ フリーターの傍らでWEBデザイナーを生活の糧とする浅井は、バッティングセンターで偶然出会った澤田夫婦に接近。夫婦の生活と妻に関心を示した浅井は、知らず知らずにこの2人に奇妙な愛着を持ち始める…。

こちらは、第1回シネアスト・オーガニゼーション・大阪エキシビション(CO2)の助成作品です。


作品名 『包む』
監督 唐津正樹
あらすじ プロダクション「Lx|Filmes(ポルトガル)」の要請により、世界20カ国の若手作家を選出し、オムニバス映画として制作&上映された「So Close/ So Far」。「各国の”文化”や”習慣”が他国の影響により、その本来的な意味合いが変容してしまったもの」を主題として掲げられた本作の中から、日本サイドで制作された1編(ロングバージョン)。本作品では、日本の習慣である「包む」をモチーフに、ある若年家族においての「扶養関係の疑念」が追求されている。

同じく、唐津正樹さんの作品。