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大阪で「日本の映画初上映」をめぐる物語が再舞台化 2月の初演好評を受けアンコール公演

日本で初めて映画が上映されるまでの物語を描いた小説『フェイドアウト 日本に映画を持ち込んだ男、荒木和一』を原作にした舞台のアンコール公演が、8月25日(金)・26(土)・27(日)に大阪で行われる。


東龍造さんによる小説『フェイドアウト 日本に映画を持ち込んだ男、荒木和一』(幻戯書房)の舞台化作品。東さんは、大阪在住のエッセイスト武部好伸さんの小説家としてのペンネームで、今作で小説家デビューを飾った。
もともと大阪や映画、ケルト文化、お酒について造詣が深く、これまで様々なエッセイ本を手がけてきた武部さんだったが、2016年に書いた『大阪「映画」事始め』で記した、「最初の映画上映の地は、これまでは京都というのが通説だったが、実は大阪では」という話が大きな反響に。そこから着想を広げ、エジソンから映写機を輸入した大阪の実業家・荒木和一の半生を、創作も交えながらドラマティックに描く小説『フェイドアウト 日本に映画を持ち込んだ男、荒木和一』を執筆し、2021年に発売された。

同時期にフランスのリュミエール兄弟から映写機を輸入した別の実業家・稲畑勝太郎との「日本初の映画上映」をめぐる競い合いと交流など、映画好きが興味をひかれる見どころが多数盛り込まれている作品に仕上がっている。

この小説刊行を受けて、今年2月に初の舞台化が実現。荒木が実際に大阪で映画興行を開始した日に合わせて、2月末に合計5回開演され、全席満席の盛況のうちに幕を閉じた。反響も好評で、その人気を受け、今回のアンコール公演が決定した。
脚本・演出は、前回同様、MTCproject芸術監督で劇作家・演出家の増田雄さんが担当する。


原作者の東龍造さんは、アンコール公演が実現したことについて、「ぼくにとって初めての小説が今年2月に舞台化され、大きく変身を遂げました。それがすごくうれしかったですが、その演劇がすこぶる好評で、8月にアンコール公演が実現するとは……。正直、思ってもみなかったです」とコメント。
「『進化』以外の何物でもありません。大阪が映画発祥地であることを周知する意味でも、原作者として非常に喜ばしく思っています」と喜びを語り、「さらにブラッシュアップされた舞台を乞うご期待ください」と呼びかける。

舞台「フェイドアウト」アンコール公演は、8月25日(金)から8月27日(日)までの3日間で合計5回公演予定。場所は前回同様、大阪市西区新町のイサオビル・Regalo Gallery&Theater。各回後に原作者のトークも予定されている。
チケットは、6月1日(木)18時より予約サイトで販売開始。

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原作となった小説(2021年に発売)
コメント到着!

■東龍造(原作者)
ぼくにとって初めての小説が今年2月に舞台化され、大きく変身を遂げました。それがすごくうれしかったですが、その演劇がすこぶる好評で、8月にアンコール公演が実現するとは……。正直、思ってもみなかったです。「進化」以外の何物でもありません。大阪が映画発祥地であることを周知する意味でも、原作者として非常に喜ばしく思っています。さらにブラッシュアップされた舞台を乞うご期待ください」

詳細情報
■日程
8月25日(金)19時30分~
8月26日(土)14時~、18時~
8月27日(日)12時~、16時~
※上演時間90分
※公演後、原作者によるアフタートークを予定

■料金
前売 4,500円(1ドリンク付)
当日 5,000円(1ドリンク付)
優先入場券付き前売券 5,000円(WEB販売限定)

■会場
イサオビル・Regalo Gallery&Theater
大阪市西区新町1-12-23イサオビル)

■サイト
舞台『フェイドアウト』アンコール公演