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夢のライブに帰ってきた……! 嵐の20周年ツアーが初のフィルムとなって映画館へ。(後編)

後編記事はさらに深掘りして、ドルビーシネマで観る魅力について!


作品の魅力について語った前編はこちら

(作品の中身に詳細に触れる内容となっておりますので、ご注意ください。)

嵐2
©2021 J Storm Inc.

本作の魅力は、映画館の大きなスクリーンで5人のパフォーマンスを堪能できることだけではない。臨場感溢れるドルビーシネマで鑑賞できることも、その一つだ。

最先端の技術が生み出す、色鮮やかでリアルな映像。頭上を含め、場内どこにでも配置できる音源で表現する、立体的でナチュラルな音響。作品に集中できるよう、無駄を排してデザインされたシアター空間。これらが一体となったのが、ドルビーシネマ。映画の世界に没入するために作られた、特別な劇場なのだ。

上映が始まると、もう照明が落ちた瞬間から通常の劇場との違いを思い知る。驚異的なコントラストを実現するドルビーシネマならではの漆黒の世界に、一気に包まれるのだ。まるでライブが始まる瞬間に会場の照明がサッと落ちて、視界を奪われる時のよう。「いよいよ始まる……!」と心震える感覚がよみがえる。そのすぐ後、圧倒的な色と光で映し出される嵐の姿に、目が釘付けになった。実際に会場で見たときのような鮮やかさで、実際には見れない近さから捉えた彼らがスクリーンいっぱいに映し出される。加えて、すぐ近くで沸き上がっているように聞こえる歓声。演出で使われる特殊効果の迫力ある爆発音。背筋にビリビリと響く感覚が懐かしい。あの会場に帰ってきたみたいだ。もう一度味わいたかったライブの空気を、肌で思い出す。気を抜くと、映画館であることを忘れて声をあげてしまいそうだった。



今回、ドルビーシネマでライブを体感したことで改めて驚かされたのは、松本の演出力だ。嵐のライブでは、コンセプトやセットのデザイン、機構、セットリスト、映像、照明などの総合演出を彼が手掛けている。メンバーの動きに合わせて多彩な光を放つステージ。曲と呼応して色とりどりに輝くペンライト。映像に没入して観るほどに、細かいところまでライブの世界観が行き渡っていると気づかされる。

また、リアルな音響で歌声がクリアに聞こえるからこそ、歌詞に込められたメッセージが一層強く胸に響く。「心を込めて ただひとつだけ 贈る言葉はありがとう」。感謝を伝えるライブをーー。数ある中から選ばれた曲の歌詞が鮮明に届くほどに、『ARASHI Anniversary Tour 5×20』がいかにファンのために作られていたかをひしひしと感じる。実際のライブ会場でも感動したが、それが何倍にも大きくなって押し寄せた。

嵐が休止している今、5人揃った姿は見ることができない。寂しい思いに変わりはないが、それでも彼らがこのツアーを含めて一緒に作ってくれた思い出が、今でも心の糧になっている。「皆で見た景色は、今でもちゃんと動くよ」。あの日の景色を、5人の姿を、映画館でもう一度。『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』は、嵐のCDデビュー日である11月3日(水・祝)からドルビーシネマ限定先行公開、リーダー・大野の誕生日11月26日(金)から全国公開される。皆で揃って、笑ってこの日を祝おう。

(執筆:催果)

(前編はこちら

『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』予告編

詳細情報
■上映日程
11月3日(水・祝)ドルビーシネマ限定 先行公開

11月26日(金)全国公開

■サイト
『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』