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「日本の価値観をアニメで翻訳して伝えたい」大阪で映画『神在月のこども』舞台挨拶が開催

公開中のアニメーション映画『神在月のこども』の、大阪で初めての舞台挨拶が10月16日(土)に天王寺のあべのアポロシネマで開催。
出演者の永瀬莉子さん、白井孝奈監督、原作の四戸俊成さん、プロデューサーの三島鉄兵さんが登壇した。

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(左から)白井孝奈監督、永瀬莉子さん、四戸俊成さん、三島鉄兵さん

『神在月のこども』は、神話の地・出雲を目指して走る少女の心の成長と、神話の世界とのふれあいを描いたアニメーション映画。
「神在月」とは、全国の神々が出雲に集い、翌年の縁を結ぶ会議を行うという、毎年10月のこと。

主人公は、走ることが大好きな少女カンナ。だが母を亡くし、それに向き合えない日々を過ごしていたところ、その前に神使の兎・シロが現れ、出雲へ走り抜ける旅にいざなう物語だ。
カンナの声を演じるのは「朝が来る」の女優・蒔田彩珠さん。神使の兎・シロは坂本真綾さん、鬼の少年・夜叉を入野自由さんが演じているほか、柴咲コウさん、井浦新さん、神谷明さんらも出演している。

カンナ
(C)2021 映画「神在月のこども」製作御縁会

今回の舞台挨拶では、カンナの親友・ミキ役の永瀬莉子さん、同作の監督を務めた白井孝奈さん、そして原作・コミュニケーション監督の四戸俊成さん、プロデューサー・ロケーション監督の三島鉄兵さんが登壇。
上映後に、作品の制作秘話などを語った。

声優出演は始めてだったという永瀬さん。「小学校の同級生の役」というのをどう出すか悩んだと話すが、白井監督は「スムーズなアフレコでした。あったかくて優しい声がぴったりで、出演していただけて良かった」と振り返った。

ミキ
(C)2021 映画「神在月のこども」製作御縁会

島根の出雲大社や、そこに至るまでのいろんな県の神社も多数出てくる同作。
ロケーション監督としても活躍した三島さんが、島根だけでなく、それ以外の場所でのロケハンや地元の人々との相談や調整などを取り組み、日本を走り抜けるロードムービーとして仕上がった。

カンナはそういった各地を自らの足で走っていくが、その「走り方」についてもこだわりが。「場所が変わって、カンナの気持ちが変わっていくことを、走り方でも表現しました。その部分にも是非注目していただければ」と白井監督。

「本作は企画の段階から、『ご縁』や『八百万の神』など、日本人の価値観を、アニメで翻訳して、国内外の人に伝えたいという思いでやってきました」と話す四戸さん。
すでにモントリオール国際リース賞映画祭にノミネートされるなど、海外での評価もあることから、「いよいよ国内外に伝わり始めているのを感じています。ぜひこの作品を通して、日本の良さにも触れてみてください」とPR。

白井監督は「制作現場は、コロナとの戦いでもありました。大変な時代ですが、何かこの作品で少しでも前向きなメッセージを受け取ってもらえたらうれしいです」と呼びかけた。



映画『神在月のこども』は、10月8日(金)から、全国の映画館で上映中。

『神在月のこども』メッセージPV

詳細情報
■上映日程
10月8日(金)~

■サイト
映画『神在月のこども』公式サイト