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大阪で映画『がっこうぐらし!』舞台挨拶 「ラストアイドル」から4人が登壇

1月14日(祝)、大阪のTOHOシネマズ梅田で映画『がっこうぐらし!』の舞台挨拶が行われ、キャストの阿部菜々実さん、長月 翠さん、間島和奏さん、清原梨央さん、柴田一成監督が登壇。映画にかけた想いや撮影秘話を語った。

がっこうぐらし

本作は、コミック累計250万部を突破した「まんがタイムきららフォワード」(芳文社)に連載中の大ヒットコミック『がっこうぐらし!』(原作:海法紀光(ニトロプラス)、作画:千葉サドル)を、『呪怨』シリーズの山口敏功プロデューサーと『リアル鬼ごっこ』の柴田一成監督が実写化したもの。秋元康プロデュースのアイドルグループ「ラストアイドル」からオーディションによって選出された4人が、演技未経験で初主演をつとめた注目の学園ムービーだ。

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(C)2019「がっこうぐらし!」製作委員会

女子高生のほのぼのとした日常と、生き残りをかけた戦いを描く衝撃作。シャベルを愛する胡桃(阿部菜々実)、ムードメーカーの由紀(長月 翠)、リーダー的存在の悠里(間島和奏)、そして、しっかり者の後輩・美紀(清原梨央)は、学校で寝泊まりしながら、24時間共同生活をおくる「学園生活部」に所属する女子高生。大好きな顧問・めぐねえ(おのののか)と共に楽しく部活を満喫するのだが、そこは「かれら」との戦場でもあった……。

当日、作品を見終わったばかりの観客から大きな拍手で迎えられた5人は、会場の熱気に包まれて思わず笑顔に。大阪の印象を聞かれた長月さんは「大阪へはお仕事でよく来ています。みなさんテンションが高くて握手会はいつも楽しいですよ。メンバーのみんなとは、よく一緒にタコ焼きを食べています。私は、必ず焼き肉も食べに行くことに決めてます!」と、滞在中のお楽しみを語った。

長月翠さん
大阪での楽しみ方をおしえてくれた長月 翠さん。

キャストを決めるにあたり、大規模なオーディションが行われたことも話題に。柴田監督が「1期生25名に、2、3人で行う寸劇を演じてもらい、役柄に合ってるか、お芝居ができそうかを確認しました。そうやって選んだのがこの4人です」と言うと、4人から「ありがとうございます!」と感謝が。
発表もサプライズで行われたそうで「舞台の上でわいわいやっていたら、突然スクリーンに『重大発表!』と出て驚きました」と長月さん。間島さんは「私が一番最初に名前を呼ばれました。実はオーディションの時、走って逃げるシーンを演じて、転んでしまい足にけがをしちゃって」と全身で役に挑んだことを語ったほか、清原さんは「発表後、うれしくてバックステージに行って泣きました」と合格した日のことを振り返った。

間島和奏さん
全力でオーディションに挑んだ間島和奏さん

原作がある役を演じることについて、間島さんは「監督やみんなとたくさん話し合いの場を設けてもらい、キャラクターごとの設定をしっかり読み込んで、完成形にもっていけたんじゃないかと思います」、阿部さんは「最初はシャベルの持ち方がかっこ悪くて。だから空き時間もなるべくシャベルを持ち歩くようにしました」、清原さんは「原作を読みなおして、自分の演じる美紀がどんな子でどんな道を歩んできたのかをたくさん考えました」、長月さんは「監督に、由紀ちゃんを演じるときに『長月 翠を持ってくるな』と言われたんです。人前に立っている普段の私と由紀ちゃんが似ているとよくいわれるんですけど、由紀と自分との違いをどう出していくのかが悩みどころでした」とキャラクターに成りきる工夫や難しさを振り返った。

オーディションで選ばれたこの4人は、実は演技は未経験。そんな主演女優たちを監督はどのように指導していったのだろうか。「僕は身振り手振りでやって見せちゃうことが多いんですが、彼女たちはやっぱりアイドル。歌や踊りを研究して演じる能力がもともと備わっているんですよね。だから、動きもすぐできるようになっちゃうんですよ。そこは凄いなと思いました」と振り返る。

この作品は、「かれら」と戦うアクションシーンも大きな見どころとなっている。特に大変だったのは、全身灰で真っ黒になりながら「かれら」と戦ったクライマックスと、「迫る<かれら>を背中で感じながら、悠里と美紀が廊下をいっきに走り抜けるシーン」だったそう。
特に廊下のシーンでは、70名以上のエキストラが参加しての壮大な見せ場。「あそこは大迫力です。走り抜ける2人の逃げ方も凄かった!」と柴田監督。戦闘シーンでは「胡桃の動きのキレがものすごくいいので、期待以上でした。彼女は普段のダンスを見ていてもキレがいい。この映画の迫力を胡桃が作りだしてくれたなと思ってます」。

清原梨央さん
先輩の悠里を励ましながら廊下を走り抜けた美紀役の清原梨央さん

この作品は昨日までの友達が今日突然「かれら」に変貌してしまう物語でもあることから、会場では、「もし親友や大切な人が「かれら」化してしまったらどうしますか?」という究極の質問が投げかけられた。
最初に答えたのは長月さん。「私は噛まれて自分も<かれら>になります。大切な人を殺せないから……。もしかしたら、<かれら>にも楽しい感情や生活が待っているかもしれないし」とにっこり。清原さんは「お母さんは絶対に殺せない。だから、ずっと追いかけっこするかも」、間島さんは「私も殺せないと思うんです。だから必死で逃げるんですけど、ドジなので、すぐ転んで食われると思います」と苦笑い。阿部さんは「私は大切な人だからこそ、殺すかも。ほかの人に殺されるのなら、自分が殺してあげるかもしれないです」というと、思わず「深い!」と長月さんが声をあげた。また、阿部さんの答えを聞いた監督はある重要な場面を回想しながら「理解できます。多分、そういう気持ちであの場面でのお芝居をしてくれたんだと思う。あの時の表情は、ものすごくよかったんですよ」と振り返った。

安部奈々実さん
シャベルで「かれら」を倒していく戦う女子高生、胡桃役の阿部菜々実さん。
柴田一成監督
柴田一成監督。伏線を仕掛けるため、セリフのタイミングや食事のシーンにもこだわった

ほかにも、顧問の先生「めぐねえ」への思いや、演出についての工夫などさまざまな秘話を語ってくれた5人。
最後に、間島さんは「怖いシーンもたくさんあるのですが、ほのぼのとした日常や、胡桃の恋愛模様もあったりと、いろんな世代が楽しめる、愛される作品になっていると思うので、公開後もぜひみなさんに見てもらえたらうれしいです」と語り、初主演を見事にやり遂げた4人と、それを率いた監督に、惜しみない拍手が送られた。

映画『がっこうぐらし!』は1月25日(金)TOHOシネマズ梅田、TOHOシネマズなんば、TOHOシネマズ二条、TOHOシネマズ西宮OSほか、全国公開中。

映画『がっこうぐらし!』予告編

詳細情報
■日程
1月25日(金)~

■サイト
映画『がっこうぐらし!』公式サイト