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小説「フルタイム・ホビイスト」へのメッセージ/映画監督・渡辺シンさん

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連載中のウェブ小説「フルタイム・ホビイスト」について、映画監督の渡辺シンさんからメッセージが届きました!

「登山や演劇、映画撮影っちゅーのは最低でも一日をフルに使うやろ? 練習にしろ、本番にしろ。そういうのがフルタイム・ホビーっちゅーわけや」
ヒョーロンくんが解説するように、一本の映画を作るためには、本当に色んなものを犠牲にしなくてはならない。
バイト中もシナリオを考え、金策を練り、人と付き合い、準備をして、最後にはそのどれもが報われなかったりもする。
ストレスが減ることなどついぞなく、一人では出来ないくせに、そのほとんどが孤独な作業なのである。
そんな趣味ってある?趣味ってもっと楽しいもんじゃないの?
生産的なスポーツとか、音楽、ハナから孤独な絵画にしとけばよかった。って、遅いか。

そうした人生を賭けた「趣味」にハマっていく若者たちを描くウェブ小説「フルタイム・ホビイスト」。
それは深作のように廃人みたいな人間も生みだしてしまう。
そりゃあ簡単に資金を出してくれる人間なんていないし、惚れた女の子を主演にって、アキトシの前途はまだまだ多難だ。
いやあ、映画って恐ろしいもんですねえ。

しかし、いつもの喫茶店に集まる仲間は皆いい奴で、ふと青春時代を回想する。
でもね、その仲間が一人減り、二人減り、気づいたら君一人になるかもしれないよ?
お母さんの病気がいよいよ見過ごせなくなるかもしれないよ?
それでも君は続けるかね?
それって、やっぱり恐ろしい事だろう。
もう一つのバイト先、居酒屋の大将はなんか言ってる?
映画とは関わりのないそんな人が、最も的確に見てくれてるかもしれないよ。

キラキラした登場人物たちがいささか眩しすぎて、夢なんて言葉ももうとっくに使わないけど、どこかで応援したくなる。
しっかりやれよアキトシ。
「趣味なんかじゃねえよ」って言ってやれ。

 
渡辺シン
映画監督。2011年に『テンロクの恋人』を制作。天神橋筋六丁目の商店街を舞台にした全4話の「下町人情ドタバタコメディー」で、長野県の「商店街映画祭」ではグランプリを受賞。
最新作は、山崎を舞台に、前世の記憶に悩む主人公の葛藤と心の旅を描いた映画『水面のあかり』。2017年に劇場公開スタート。2018年も全国各地で順次上映予定。

■サイト
『水面のあかり』公式サイト

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