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和田淳のベルリン受賞アニメ、関西に 世界の傑作選も

10月13日(金)から「『グレートラビット』と世界のアニメーション傑作選」の関西での上映がスタートする。ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した和田淳さんの全14作品と、世界の短編アニメーションが集結する。


(c)Sacrebleu Productions – CaRTe bLaNChe – Atsushi Wada – 2012

和田淳さんは兵庫県出身。独学でアニメーション制作をスタートさせ、海外の映画祭で多くの賞を受賞しつづけている。今年はベルリン国際映画祭短編部門で銀熊賞を受賞するなど、国内での注目度も高いアニメーション作家だ。また映画『私は猫ストーカー』(2009年)、『ゲゲゲの女房』(2010年)でアニメーションパートも担当している。

「自分の中で気持ちいい“動き”、気持ちのいい“間”とは何か、というのを考えてから、作品を作ってきた」と話す和田さん。ちなみに制作に使う道具は、一貫してシャープペンシルだという。和田さんならではの淡い色合いと細い線、ぬるっとした動きがにぜひ注目してもらいたい。


「自分にとっての気持ちのいい動きを追求した」と話す和田淳さん

上映される『グレートラビット』は、「社会に対する不服従」を描いた短編作品。その他にも和田監督の第1作『夢現』から、萩原朔太郎原作の『笛』、宮沢賢治原作の 『蠕虫舞手』 、『鼻の日』、『わからないブタ』、『声が出てきた人』、『春のしくみ』 など、全14作品を一挙公開する。

また合わせて、和田さんらがチョイスした世界の短編アニメーションを同時上映。ドイツ、フランス、イギリス、ベルギーなどから新進気鋭の作品が集まった。日本からもしりあがり寿さんや、ひらのりょうさん、水江未来さんといった、国内外で評価の高い作家が参加している。
中でも人気漫画家しりあがり寿さんの作品『3月11日のかけら』は、和田さんが初見で強いインパクトを受けたという。「アニメーションとしてもとてもおもしろい。エンディングも考えさせられる作品です」と話す。

十三・第七藝術劇場と神戸アートビレッジセンターで10月13日(土)から、京都みなみ会館で10月27日(土)から上映スタート。和田さんの舞台あいさつも予定している。

■上映日時
第七藝術劇場 10月13日(土)~19日(金)
神戸アートビレッジセンター 10月13日(土)~26日(金)
京都みなみ会館 10月27日(土)~11月2日(金)

■映画館
第七藝術劇場
(大阪市淀川区十三本町1-7-27 サンポードシティ6階 、TEL 06-6302-2073)
神戸アートビレッジセンター
(神戸市兵庫区新開地5-3-14、TEL 078-512-5500)
京都みなみ会館
(京都市南区西九条東比永城町79、TEL 075-661-3993)

■サイト
「『グレートラビット』と世界のアニメーション傑作選」公式サイト
https://sites.google.com/site/calfgrabbit/home
第七藝術劇場
http://www.nanagei.com/
神戸アートビレッジセンター
http://kavc.or.jp/
京都みなみ会館
http://kyoto-minamikaikan.jp/