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ドキュメンタリー映画とともに歩んだ歴史 大阪の第七藝術劇場が再オープン後15年目に突入

大阪・十三のミニシアター、第七藝術劇場が、2016年7月13日(水)に、再オープン後15年目に突入する。
「ナナゲイと言えば、ドキュメンタリー映画」と言うイメージの強い同館の歴史を振り返る。

ナナゲイ1

第七藝術劇場は、大阪・十三にある1スクリーン96席のミニシアター系映画館。
「ナナゲイ」の愛称で、映画好きに親しまれている。

「第七藝術」の名前は、芸術の区分から命名された。イタリアの映画理論家R・カニュードが、音楽・舞踏・文学という「時間の芸術」と、建築・絵画・彫刻の「空間の芸術」をつなぐ「第7番目の芸術」として映画を定義づけたことに由来している。

前身は、1946年に設立された「十三劇場」「十三朝日座」というふたつの映画館。1972年に現在のビルに移転したあとは、「サンポードアップルシアター」として、松竹の直営館に生まれ変わった。
「第七藝術劇場」の名前が登場するのは、「サンポードアップルシアター」閉館後。『パッチギ!』『フラガール』などで知られる映画会社シネカノンが手がけて、オープンした。
シネカノンが撤退したあと休館し、同じ「第七藝術劇場」の名前で再オープンを果たすのが、2002年だ。地元の支援や復活を望む映画ファンの声を受けて、地元の方が中心となって出資を募り、有限会社第七藝術劇場が設立された。
ちなみに再オープン日は、2002年7月13日。これは、「ナナゲイの7」に、「十三の13」から設定されたという。

ナナゲイ3

「ドキュメンタリー映画といえばナナゲイ」と言うイメージがついたのは、それ以降のこと。
再オープンしてから上映した『元始、女性は太陽であった 平塚らいてうの生涯』(2002年)が大ヒットを記録する。
さらに、2007年には、全国で上映自粛問題が起こった『靖国 YASUKUNI』(2007年)の上映に名乗りを上げたことで有名となった。

それ以降、様々なドキュメンタリー映画を手がけてきたナナゲイ。
ここ数年の間でも、『ある精肉店の話』(2013年)、映画『立候補』(2013年)、『永遠のヨギー ヨガをめぐる奇跡の旅』(2014年)、『みんなの学校』(2014年)、『ヤクザと憲法』(2016年)など、大ヒット御礼、満席相次ぐを記録する映画も上映してきた。
現在も、大阪市西成区の「こどもの里」を描いた『さとにきたらええやん』(2016年)がヒット中。さらに、佐村河内守のゴーストライター問題を描いた森達也監督の『FAKE』(2016年)は、今年を代表するドキュメンタリー映画の1作となるほどの反響を呼び、ロングラン&アンコール上映が決定。大入りが続いている。

一方、インディーズ映画の上映にも熱心なのがナナゲイだ。音楽と映画がコラボして若手ミュージシャンと映画監督が競演する「MOOSIC LAB」をはじめ、若い才能の作品を積極的に世に送り出してきた。大阪アジアン映画祭にも参加し、大阪シネアスト・オーガニゼーション(CO2)という大阪市の映画助成事業の作品の上映も行っている。

ナナゲイ2

今回15年の節目を迎えるに当たって松村支配人は、「15年間には世間をお騒がせした『靖国』、『ザ・コーヴ』上映自粛騒動、2か月間の休館と何度かの危難がありましたが、その危難をスタッフ一同頑張って乗り越えられたのもひとえにご来場いただいたの皆様の陰になり陽になりの暖かいご支援のお蔭と思っております」と話す。「これからもさらに20周年迎えられるようにスタッフ一同、気を引き締めて頑張ってまいりますのでよろしくお願いします」と呼びかけている。

第七藝術劇場は、阪急各線十三駅西口より徒歩3分。サンポードシティ6階。十三駅からの行き方は、以下の動画を参考のこと。

行き方動画

詳細情報
■映画館
第七藝術劇場
大阪市淀川区十三本町1-7-27サンポードシティ6F、TEL 06-6302-2073

■サイト
第七藝術劇場