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名作欧州映画ポスターずらり、関連上映も 京都文博で野口久光展

映画ポスターデザインの第一人者・野口久光の作品を展示する「野口久光シネマ・グラフィックス 魅惑のヨーロッパ映画ポスター展」が、京都文化博物館で開幕。関連映像や名作欧州映画の上映も。

野口久光top

野口久光は、戦前・戦後の日本映画黄金期に第一人者として活躍した映画ポスターデザイナー。ヨーロッパ映画を中心に、数多くの映画ポスターをデザインした。その数は、生涯で1,000点以上と言われている。
映画だけでなく、レコードジャケットや雑誌・本の装丁も手がけたほか、映画・ジャズ、ミュージカルなどの評論家としても活躍。文化への貢献が認められ、紫綬褒章を受勲した。

今回は、野口氏が手がけた有名ヨーロッパ映画のポスターを中心に、映画スターやジャズミュージシャンのポートレイト、本や雑誌、レコードなど約400点の資料を展示する。さらに、野口本人が欧州映画名作26作品の名場面をつないで編集した『想い出の欧州映画』や、1950年代当時に実際に映画館で上映されていた予告編たちなどの映像作品も披露される。

野口久光2
名作映画がずらり
野口久光3
マレーネ・ディートリッヒ(左)とルイ・アームストロング

開催趣旨では、「彼の映画を軸とした幅広いグラフィックの世界に触れていただける構成」と紹介。また同館3階のフィルムシアターでは関連映画として、『大人は判ってくれない』(1959年)、『天井桟敷の人々』(1945年)、『禁じられた遊び』(1952年)など、野口氏がポスターを描いた当時の名作を中心に上映。「関連映画作品を上映することにより、野口久光というデザイナーと当時の映画文化を、よりリアルに展覧いただける内容」とPRする。

さらに関連企画として、野口氏を父親に持つ野口久和さんらによる「野口久和トリオ」のコンサート「ジャズで奏でる映画音楽」や、「野口久光――映画をこよなく愛したその人柄と魅力」と題した、映画作家大林宣彦さんによる特別講演会も予定されている。ちなみに野口氏は、大林作品では『ふたり』『はるか、ノスタルジィ』などのポスター原画を描いている。

「野口久光シネマ・グラフィックス 魅惑のヨーロッパ映画ポスター展」は10月7日(火)から12月7日(日)まで、京都文化博物館で開催。月曜休館、祝日の場合は、翌日休館。

詳細情報
■開催日程
10月7日(火)~12月7日(日)
 10時~18時(金曜日は19時30分まで)
 月曜休館(祝日の場合は、翌日休館)

※関連映画上映会は、
10月7日(火)・11日(土)・12日(日)・13日(月・祝)、15日(水)、16日(木)、18日(土)、19日(日)、11月8日(土)に実施

・10月26日(日) ジャズで奏でる映画音楽
・11月8日(土) 大林宣彦さん特別講演会

■料金
一般1,000円、大学・高校生700円、中学・小学生400円

・関連映画上映会
 一般800円、小学生~大学生・会員500円

・ジャズで奏でる映画音楽
 1,000円(展覧会入場券の提示が必要)

・大林宣彦さん特別講演会
 無料(展覧会入場券の提示が必要)

■開催会場
京都文化博物館 4階特別展示室
京都市中京区高倉通三条上ル東片町623-1、TEL 075-222-0888

■サイト
野口久光シネマ・グラフィックス
京都文化博物館