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拍手、歓声、飲食OK!  「世界のCMフェスティバル」が人気のワケ

10月26日(土)に大阪国際交流センターで開催される「世界のCMフェスティバル」。
毎年定期的に開催され、多くのリピーターや新規客を呼び込んでいる人気イベントだ。なんと今年は規模を拡大し、昼間のデイとオールナイトの2部催されるという。
「毎年訪れないと気が済まない」という人も多いというその熱狂的な人気の秘密は何なのか。その一端に迫った。

そもそも「CMフェスティバル」って?

CMフェスティバルの様子(写真は2009年開催時)

「世界のCMフェスティバル」は、1999年に福岡で始まった、世界のCM作品を上映するイベント。
毎年、事務局が選りすぐった世界50カ国のCM500本を一挙上映する。そのボリュームたるや、5時間6時間かかるロングイベントだ。

もともとはフランスのパリで1981年にスタートした「La Nuit des Publivores(CM食らい放題の夜)」という催しの日本版として企画された。
回を重ねるごとに好評を博し、開催場所を拡大。テレビでの特集も組まれたほか、口コミでも認知が拡大した。

前回の様子
前回は梅田芸術劇場で開催

大阪では、2002年に初上陸。大阪で秋に開催される大阪ヨーロッパ映画祭の関連企画として実施され、大阪国際交流センター、厚生年金会館、梅田芸術劇場などで催されている。

映像を観るだけじゃない“お祭り騒ぎ”
バンドの演奏も
バンドの演奏も行われる。

CMを一挙に観る、と言ってもただ座ってずっとスクリーンを眺めているだけではない。
まず特徴的なのは、CMが1つ終わるたびに起こる拍手。「いい」と思った作品に、みんなが惜しみない拍手を浴びせる。
でも、500本すべてに拍手すると、手が痛くなってくる。そこで活躍するのが「パチパチ」と呼ばれる小道具。入場時に手渡される、2つの手の形をしたもので、これを鳴らすことによって手が疲れず拍手を送ることができるスグレモノだ。

他にも、合間にライブパフォーマンスや大道芸が披露されたり、ゲストが出てきたり、プレゼント抽選会があったりと、飽きさせない工夫が満載だ。毎回MCをつとめるジャンクリスチャン・ブーヴィエさんのトークも、絶妙で面白い。
こうした「飽きさせない」演出は、ブーヴィエさんによると、唐十郎や寺山修司の天井桟敷など1970年代のアングラ劇場を参考にしているという。

ブーヴィエさん
「みんなパチパチしにきて」と呼びかけるブーヴィエさん(2012年取材時)

さらに、鑑賞中のスマホ利用もオッケー。最近ではツイッターのハッシュタグ「#cmfes」もでき、開催中のツイートも大歓迎とのこと。

名物の「風船」あり、飲食ブースありの楽しい会場
名物の風船
名物の風船

会場が華やかで、お祭りムード満点なのも見どころの一つ。
パチパチに続く名物のカラフルな風船が、会場のいたるところに散らばめられて、来場者の目を楽しませる。
これは割るのも自由。時折パンパン音を響かせて、にぎやかな鑑賞に一役買っている。

飲食ブースも充実。毎回コーヒーやワインなどが格安で楽しめるほか、タイアップしている飲食メーカーからのフードの販売などもある。
5時間6時間の長丁場となるこのCMフェスティバル。胃も満たしながら、じっくり楽しみたい。

飲食ブース
コーヒーなどの飲食ブースも

今年のCMフェスティバル、大阪では10月26日(土)に開催される。場所は、近鉄上本町駅・地下鉄谷町九丁目駅が最寄りの、大阪国際交流センター。
近年オールナイトだったが、今回はなんとデイ(開演14時)とナイト(開演22時30分)の2回実施。夜は動けない子ども連れはデイに、夜通し友達と騒ぎたい若者はナイトに、など、それぞれの生活に合わせて選ぶことができる。

毎年リピーターが増え、「これを味あわないと物足りない」というファンがいるほどの人気イベント。
初めての人も、ぜひ足を運んでみては。

詳細情報
■サイト
「世界のCMフェスティバル2013-2014」公式サイト
世界の傑作CM大集合―CMフェス、今年はデイ・ナイト2部開催