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プロと映画美学校生制作の映画がシネ・ヌーヴォに

6月2日(土)、大阪のシネ・ヌーヴォで、長宗我部陽子さん主演の映画『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』(49分)の公開が始まった。6月8日(金)まで。


シネ・ヌーヴォを訪れた大工原正樹監督と長宗我部陽子さん

同映画はVシネマやテレビドラマを中心に活躍する大工原正樹監督が、映画美学校の学生らとともに制作。「プロの現場を体験」することを目的に同校で開かれているカリキュラムの一環として、5日間で撮影された。

母を亡くした姉弟が体験する不気味な旅がテーマのロードムービー。以前暮らしていた街を訪れる姉弟が、何者かの幻に襲われる恐怖を描いている。古代中国の呪術のエピソードをモチーフに、現実だけでなく空想も盛り込んだ姉弟のアブノーマルな旅が見どころ。

主演は、長宗我部陽子さん。『リング2』(1999年、中田秀夫監督)や『呪怨 パンデミック』(2006年、清水崇監督)、『この世の外へ〜クラブ進駐軍〜』(2004年、阪本順治監督)などの商業映画や、ドラマ、Vシネに多数出演。近年は自主映画作品にも活動の幅を広げ、『行旅死亡人』(2009年、井土紀州監督)、『-×-(マイナス・カケル・マイナス)』(2011年、伊月肇監督)などに出演している。
また弟役の岡部尚さんは、『ゲゲゲの女房』(2010年、鈴木卓爾監督)、『岳』(2010年、片山修監督)、『ステキな金縛り』(2011年、三谷幸喜監督)、『11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち』(2012年、若松孝二監督)などに出演している若手俳優。

今回の作品は予算をコンパクトに、場所も木更津一カ所で合宿して撮影したと話す大工原監督。次回作は未定だが、可能だったらまた長宗我部さんと組んでみたい、という。
一方、映画美学校での作品は今回で5本目、という長宗我部陽子さん。「もともと商業での出会いが今の自主映画での活動につながっているので、自主と商業についての違いはそんなに感じませんでしたね」と話す。

今作について大工原監督は、「誰が見ても、何が起こっているかわかりやすい映画だと思います。映画に興味がある人誰でも見てほしいですね。でも他にも、映画の作り手、自主映画をやっている人たちにも、見てほしいなと。何か引っかかるものはきっとあるはずだと思ってます」とコメント。長宗我部陽子さんは「むしろ、どういう方が見てくれるんだろう、というのが興味ありますね。長編というほど長くない作品ですが、私たちはもちろん面白いと思って作ったので、いろんな方に見ていただけたらと思っています」と話した。

ちなみに今回のシネ・ヌーヴォでの公開では、大工原監督の過去作2本と、同監督がおすすめするインディーズ映画7本(映画美学校の生徒らが制作)を「プロジェクトDENGEKI」として合同上映する。

また公開初日の6月2日には、舞台あいさつが行われた
学生とプロが力を合わせて作った映画。将来の映画監督たちの作品とともに堪能したい。

■プログラム
Aプログラム『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』『電撃』
Bプログラム『純情No.1』『赤猫』(ともに大工原監督作)『ちるみの流儀』
Cプログラム『お姉ちゃん、だいきらい』『静かな家』『正当防衛』『わたしの赤ちゃん』『BMG』

■上映日時(6月2日・3日は割愛)
6月4日(月) 18:40~(Aプロ)/20:35~(Cプロ)
6月5日(火) 18:40~(Aプロ)/20:35~(Bプロ)
6月6日(水) 18:40~(Cプロ)/20:35~(Aプロ)
6月7日(木) 18:40~(Bプロ)/20:35~(Aプロ)
6月8日(金) 18:40~(Cプロ)/20:35~(Aプロ)

■料金
当日1,200円 前売り1,000円

■会場
シネ・ヌーヴォ
(大阪市西区九条1-20-24 、TEL 06-6582-1416)

■サイト
シネ・ヌーヴォ
http://www.cinenouveau.com/
『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』公式サイト
http://hotohotosama.web.fc2.com/
【キネプレ記事】『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』の舞台挨拶
http://www.cinepre.biz/?p=678