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内田樹・想田和弘・小暮宣雄が「文化」論トーク

8月8日(水)、大阪・天神橋筋六丁目の大阪市立住まい情報センターで、トークライブ「異色の3人による『究極の文化論』」が催され、内田樹さん、想田和弘さん、小暮宣雄さんが登壇した。


(左から)小暮宣雄さん、想田和弘さん、内田樹さん

内田樹さんは多くの著書を持つ思想家。現在は武道家としても活動し、神戸女学院大学合気道部の顧問をつとめるほか、JR住吉駅前で道場「凱風館」を運営している。
想田和弘さんは、ニューヨーク在住のドキュメンタリー映画監督。自民党“小泉チルドレン”の出馬を扱った『選挙』を皮切りに、精神病患者に密着した『精神』、また『Peace』などを発表。現在は舞台演出家・平田オリザさんに迫った『演劇』2部作の上映が控えている。
小暮宣雄さんは京都橘大学の現代ビジネス学部都市環境デザイン学科教授。アートマネジメントや文化政策、まちづくりなどに関わっている。


200人以上の観客で満席になった会場

最初に今回の呼びかけ人である平松邦夫・元大阪市長が登場。「守らないといけない文化は必ずある。後の世代にどういう残し方ができるのかを、考えていただければと思う」とあいさつした。
大阪市の特別顧問に招いていた内田樹さんをはじめ、平松・元市長がツイッターでフォローしている人3名を呼びかけた今回の企画。想田さんに関しては「ニューヨークからシビアな大阪分析をしている人がいる」(平松さん)と知り、驚いてフォローしたという。「トークしませんかという呼びかけ自体もツイッターだったんです」と話し、「今回のイベントをツイッターで知った人はいますか」との声には、多くの来場者が手を挙げた。


イベントについて話す平松・大阪元市長

3人が登壇し『演劇1』『演劇2』の予告編が上映されると、平田オリザさんをはじめ演劇についての話を中心に、芸術論が展開された。
想田さんはまず、平田さんの普段の様子や、撮影の裏話を披露。小暮さんが、この映画に対してアートマネージメント側からの感想や分析を話した。
また、『演劇2』が舞台演劇に対する金銭の問題を扱っていたため、話題は自然と、芸術に対する支援や、著作権に言及していく展開に。想田さんが作中の音楽の著作権についてこぼれ話を披露するほか、内田さんが「芸術にはパトロンのように、見返りを考えず投資してくれる人が必要だと思う」と自説を語る一幕もあった。


話題がどんどん広がる3名

想田さんは「演劇のような芸術は、資本主義的価値観とは相いれないもの。むしろそれが価値だと思う」と語った。「いままでは“芸術って必要なものだよね”という考えが一般的だったけど、商売と同じ土俵で戦わなければいけなくなってしまった。平田さんほどの有名人であっても、演劇という文化を続けていくために多くの労力を割いている。そのことを映画で観察してもらいたい」とも。


自作『演劇1』『演劇2』について話す想田監督

想田和弘監督の『演劇1』『演劇2』は今年秋、全国公開される。
キネプレでも想田監督のインタビュー記事を予定している。
公式サイトはこちら