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中島らもの世界にどっぷりと 十三で期間限定上映

作家・中島らもが執筆した小説の映像化と、生前の中島らもを描いたドキュメンタリーを融合した『らもトリップ』(119分)が、大阪・十三のシアターセブンで上映される。8月18日(土)~24日(金)まで。


(c)2012「らもトリップ」製作委員会

『らもトリップ』は2004年に急逝した中島らもにまつわる映画。中島らもの小説3篇を映像化したパートと、生前の中島らもと親交があった人々に語ってもらうドキュメンタリーパートを混ぜた、新しいスタイルの作品となっている。
映像化されたのは『クロウリング・キング・スネイク』『微笑と唇のように結ばれて』『仔羊ドリー』の3本。『らも語り』は、宇梶剛士、大槻ケンヂ、竹中直人、古田新太らが生前の中島らもについて語っているドキュメンタリー。
関西では、シネ・リーブル梅田、元町映画館、京都みなみ会館での上映が終了。現在判明している限り、シアターセブンでの上映が最後となる。


『クロウリング・キング・スネイク』(c)2012「らもトリップ」製作委員会

『微笑と唇のように結ばれて』(c)2012「らもトリップ」製作委員会

『仔羊ドリー』(c)2012「らもトリップ」製作委員会

今回同館での上映を誘致したスタッフは、「もともと中島らものファン」。関西での公開当初に鑑賞し、ゲストや観客の中島らもへの愛を感じたことから、「シアターセブンでも上映したい」と配給側に交渉したという。
おすすめの見どころの一つは、ドキュメンタリーパート。中島らもを詳しく知る人たちがたくさん登場するが、「中でも古田新太さんや山内圭哉さんが語られるエピソードが秀逸」と太鼓判だ。

「人間は忘れてしまう生き物だけど、『中島らも』という偉大な作家がいたことは、忘れてはならないと思いました。そのためにはこの作品を上映し続けるのが一番だし、それが“劇場の存在意義”ではないかと考えています」と話す同館スタッフ。
「面白い人や、おすすめしたいことを、『いいものは、いいのだから、一人でも多くの人に見てもらいたい』を主義に、シアターセブンだからできる方法で提案していきたい」と意欲を見せている。


(c)2012「らもトリップ」製作委員会

(c)2012「らもトリップ」製作委員会

最終日の8月24日(金)には、 アルコール付き上映会「映画を観ながら、トリップしてもいいんだぜ!」が催される。
これは「『らもトリップ』を通じて、いろんな形で映画を楽しんもらいたい」という思いから、アルコール一杯がサービスされるというもの。BOX1というイベントホールで開催され、「気軽に見てもらう雰囲気」を演出する。スタッフは「観客それぞれが中島らもさんのことを思いながら、同じ空気感を共有する場を作れたらうれしい」と話す。

上映は8月18日(土)~24日(金)。レイトショー。

■上映日時
8月18日(土)~24日(金)
21:00~22:59

■料金
一般・専門・大学生1,300円、シニア・会員1,000円
前売券1,000円(8月17日(金)まで劇場窓口にて販売中)

■会場
シアターセブン
(大阪市淀川区十三本町1-7-27サンポードシティ5階、TEL 06-4862-7733)

■サイト
らもトリップ
http://ramotrip.albedine.com/
シアターセブン
http://www.theater-seven.com/
らもトリップ in シアターセブン
http://www.theater-seven.com/2012/movie_ramotrip.html

■予告編